米国:債務問題と政治/欧州:債務問題と政治(7/25)

過去の投資環境は? 相場はどう変化しているのか?今を知り、未来を読むためには過去の情報も随時追いかけることが重要です。今回は7月25日(月)の金融・経済情報をお送りします。

■米国:債務問題と政治/
"2段階引き上げ案"=合意の可能性はそれなりに高い?

クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は、暗礁に乗り上げた米国連邦債務上限引き上げ問題の行方について、次のような見通しを示した――。

連邦債務上限引き上げ問題を巡る下院共和党とオバマ政権の交渉が再び決裂した。政権と民主党は「2 兆ドル程度の歳出削減と1 兆ドル程度の増税によって、向こう10 年で3兆ドルの財政赤字削減」を主張しているが、下院共和党は増税に反対の姿勢を崩しておらず、「歳出削減のみで向こう10 年について2.5~2.7 兆ドルの財政赤字削減」を主張している。また、下院共和党は2012 年末までに必要な債務上限引き上げ額2.4 兆ドルについて、2 段階引き上げ案(まず1 兆ドル、年明けに1.4 兆ドル)を提示したが、政権側は同案を拒否した。


■欧州:債務問題と政治/
最大のポイント=政府負債削減率が十分なものかどうか

クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は、先週のギリシャ救済第2 パッケージについて、次のように評価する――。

ギリシャ救済の第2 パッケージが策定された。「金利減免・返済期限長期化・債務削減」という債務危機国救済の常套手段が適用された。先行き不透明感は残るが、市場はとりあえず本パッケージを前向きに評価するであろう。FSF 金利は4.5%から3.5%に引き下げられ、スワップ後の30 年債の利回りは4.5%、6.42%となる。また、返済期限についてはEFSF ローンが現行の7.5年から15~30 年に、国債は2019 年までに満期を迎えるものについては15 年ないし30 年となる。

このパッケージが当局想定どおりの民間金融機関の参加(2019 年までに満期を迎えるギリシャ国債約1,500 億ユーロのうち、90%がロール・オーバーないし低利・長期国債にスワップされる)を得た場合、現状で3,500 億ユーロ、GDP 比で154%程度とみられるギリシャの政府負債は261 億ユーロ削減され、143%程度に低下する。


▼今日の株価予想/
戻り売り優勢へ、米債務問題難航で円高進行を嫌気

T&Cフィナンシャルリサーチ(代表取締役・吉田恒氏/T&C FINANCIAL RESEARCH, INC.)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。

東京市場は戻り売りが優勢の展開か。米債務問題の難航でドル円で円高が進行していることが嫌気されそうだ。米株先物が軟調なことも重荷に。一方、相対的に大型株の出遅れが指摘されるなか、特に出遅れが顕著な証券やメガバンク株などへの物色が指数を下支えする展開が想定される。

また、今週から主力企業の1Q決算が本格化する。東日本大震災の影響で保守的な業績見通しを示した企業の上方修正が多くなるとみられ、好決算銘柄への短期資金のシフトが予想される。それだけに、直近で高値更新が続き過熱感のある内需関連の一角には、利益確定売りに押される場面が多くなりそうだ。

日経平均の予想レンジは10110円~10020円。一目均衡表ではいったん雲を形成する先行スパン上限(9687円)が横ばいに入ることや、8日のザラ場高値(10207円)を前に買い一巡感も。一方、26日からの基準線(9763円)の上昇転換はポジティブな要因。200日線(9910円)を短期的な押しの限界としながらも、上昇が続く短期の移動平均線をサポートに直近高値(10137円)を終値で超えられるかが焦点となる。


話題の銘柄

1878 大東建託/会社側で業績予想を大幅上方修正、目標株価8200円→8500円

BofA MLでは、「7月20日、会社側で上期の営業利益予想を272億円から354億円と30%上方修正した(通期営業利益予想は770億円から800億円へ上方修正)。特に、第1四半期の営業利益は会社側予想の-10億円から78億円と大きく上ぶれた模様。売上面では、工事進行基準の影響額を前年同期比120億円増加し、これをマイナス要因として織り込んでいた。実際には、工事の前倒し完成と仮設住宅の寄与で減少幅を縮小させた。利益率は会社想定の34%に対し、36.4%と想定より改善。震災後、資材費、労務費の上昇を会社側では見込んでいたが、足元では不発。背景は、円高による資材調達コスト低下、復興需要自体が高台移転の議論、二重ローン問題などから遅れ気味で、資材費、労務費の需給を緩和など」と指摘。今2012年3月期連結営業利益を会社修正後計画800億円(EPS595.5円)に対し従来予想810億円(EPS606.6円)から840億円(EPS634.2円)へ、来2013年3月期同860億円(EPS647.8円)から900億円(EPS678.1円)へ、2014年3月期同950億円(EPS746.2円)から960億円(EPS754.0円)へ増額。投資評価「買い」を継続、目標株価を従来の8200円から8500円に引き上げた。
トレーダーズ・ウエブ:http://www.traders.co.jp/


▼FX相場予想/
政府が「円高許さん」と言う度に、相場は逆に行く

AIAの堀内昭利社長(Akitoshi Horiuchi/ President, AIA Business Consulting Ltd.)は22日、為替相場について概ね次のようにコメントした――。

木曜に荒れすぎたから冴えないフライデーとなった。円に関しては、政府の連中が「円高許さん」みたいなコメントを出してばかりいるから、いつまでたっても介入期待感が抱かれている。政府は40年くらい同じような事言ってきているけどね。言うたびに相場は逆に行く。私は相場人生を日本政府と一蓮托生にはしたくないからね。(7月22日夜中)


▼海外FX相場/
ユーロドル=4日ぶり反落、ドル円=3日ぶり反発、ユーロ円=反落

マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は今朝、FX相場の動向について次のようにコメントした――。

海外FX市場サマリー(今朝)

ユーロドルは4営業日ぶりに反落。前日にユーロ圏首脳会議で第2次ギリシャ支援策が合意されたことを背景に大幅高となっていたため、週末を控えて利益確定の動きが出た。ニューヨーク市場の序盤には、「ノルウェーの首都オスロ中心部で起きた大きな爆発で、政府の建物や首相官邸のほとんどの窓が吹き飛び、数人が負傷した」との報道を受けた売りが出て一時1.43237ドルまで値を下げた。もっとも、ノルウェー首相は無事であることが明らかになったうえ、一時売られていたノルウェーの株価指数が下げ止まったこともあり、その後のユーロドル相場の下げ幅は縮小した。


■今週の長期金利予想/
安全資産逃避ムード再燃を背景に、低下余地をじわり探る

三菱UFJモルガン・スタンレー証券・デットリサーチ部チ-フ債券ストラテジストの石井純さん(Jun Ishii/ Chief Fixed Income Strategist, Mitsubishi UFJ Morgan Stanley Securities Co.,Ltd.)は今朝、長期金利(債券相場)見通しについて、概ね次のようにコメントした――。

債券先物チャート

9月限の日足は上影陽線で水準を切り下げ、7月12日以降を見ると、稀有な"上放れ・二等辺三角形"が描かれている。マドを空けて下放れすると、大きなアイランド・リバーサル(大天井)形に。

<予想レンジ>

・長期金利(#315) 1.050%~1.100%

・債券先物(9月限) 141.35円~141.85円

<シナリオ>

長期金利は、先週後退した安全資産逃避ムードの再燃を背景に低下余地をじわり探る。来週8月2日にデットラインが迫り来る米債務上限引き上げ問題の行方と神経質な地合いを強いられる米長期金利動向が波乱要因となる。ただし、金利水準の低下にもかかわらず債券投資家の押し目買い需要がむしろ強まっているので、総じて定位安定を維持してゆく。


▼NY金上昇/
あり得ないと思われる米デフォルトの恐れを感じ始めた?

スタンダード・バンク東京支店(コモディティ・トレーディング)支店代表・副支店長の池水雄一さん(Yuichi Ikemizu/ Head of Commodity Trading, Japan, Standard Bank Plc)は、NY貴金属相場(Overnight Ranges)について、概ね次のようにコメントした――。

今朝の東京時間午前7時15分のGlobexのオープニングではいきなりゴールドが上昇。1616ドルくらいから1624ドルまで上昇しました。アメリカの債務上限引き上げ問題で週末に合意に至らなかったことにより、今日のはじまりはいきなりドル売りとなりドル円は一時78円10銭まで売られ、それと同時にゴールドは買われています。ありえないと思われているデフォルトへの恐れをマーケットはひょっとしたらと感じ始めているのかもしれません。ゴールドの高値は1624ドル、シルバーは40.61ドルまでありました。現在は1617/40.45で少し落ち着いています。


▼米欧商品市況/
NY原油=欧米の債務問題への懸念後退などで期近続伸

投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行のメルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)に掲載された22日の海外商品市況は次のようになった――。

◎NY原油=期近は続伸、欧米の債務危機問題への懸念後退などで

原油は期近が続伸。対ユーロでのドル上昇も、欧米の債務危機問題への懸念後退などから、期近は一時、6月10日以来の水準へと切り上がった。(オーバルネクスト/東京)

情報提供:株式会社オーバルネクスト:http://www.ovalnext.co.jp/

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ニュース・チェック

★東証1+2部時価総額(22日)=300兆4465億円(前日比+2兆6905億円)

★ニュース・ヘッドライン

午前の東京株式市場=株価は米債務問題に暗雲が漂うなかで円が高値圏で推移、両者が相俟って株価の重しに。日経平均 が終値で前日比-63.48円安の10、068.63円、またTOPIXも同-5.12安の863.69、JASADAQ-TOP20は同-3.05安の1502.00となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、東証33業種のうち上昇したのは4業種。陸運業、医薬品、建設業などが上位を占めた。

午前の東京外為市場=為替相場は米債務上限引き上げ問題難航でドル安進むも、東京でやや反発。ドル円相場は78円台前半で推移、ユーロ円は112円台後半で推移している。

★注目企業=IR情報+ニュースリリース

ハートフォード生命保険株式会社

■22日、当社の役員人事について発表いたしました。
http://www.hartfordlife.co.jp/index.html