円高・景気で日銀包囲網/話題の銘柄・東京電力(8/19)

過去の投資環境は? 相場はどう変化しているのか?今を知り、未来を読むためには過去の情報も随時追いかけることが重要です。今回は8月19日(木)の金融・経済情報をお送りします。

■日銀・追加緩和/
最短では明日にも、追加緩和措置が決定される?

クレディ・スイス証券チ−フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は、市場の関心事となっている日銀による追加緩和策に関して、「最短では明日に臨時金融政策決定会合が開催され、追加金融緩和措置が決定される可能性がある」と語る。

他方、米国については、「民間金融システムの健全化が半歩前進したことを確認するイベントを期待できるようになってきた。趨勢的なドル安トレンドが変わるとは思えないが、ドル相場が短期的に上昇する可能性も否定できない」と言う。


■円高・景気で日銀包囲網/
十分な議論・説明の上で動かないと、独立性を問われる

東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満さん(Mitsuru Saito/Chief Economist, Tokai Tokyo Securities Co.,Ltd.)は18日、先週の日銀決定会合は『現状維持』を決めたが、ここへきて日銀への追加緩和圧力が高まっているとして、「円高」「景気の踊り場」で日銀包囲網が形成されつつあるとの認識を示した----。

<円高抑制を前面に出すなら、政策金利を「0-0.1%」に引き下げも>

まず、日銀の「ゼロ回答」に対して、FRBが国債、MBSの満期償還金を国債に再投資することを決めたこともあり、ドル円が一時85 円を割り込み、その後も85円台で推移している。この「円高」が景気の先行き不安を呼んでいる。

そして今週月曜日に発表された第2 四半期のわが国のGDPが前期比0.1%(年率0.4%)成長と、急ブレーキがかかり、内閣府からは「既に景気は踊り場にある」との認識が示された。同じ第2 四半期に、欧州ではユーロ安で輸出を伸ばした独が前期比2.2%(年率9.1%)の高成長をみせただけに、円高の影響がより注目される結果となった。


▼今日の株価予想/
新安値銘柄数の減少が全体底上げのポイントに 

T&Cフィナンシャルリサーチ(代表取締役・吉田恒氏/T&C FINANCIAL RESEARCH, INC.)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した----。

東京市場は材料難のスタートか。海外市場に大きな動きはなく、CME225先物は9220円、ADR主要銘柄は高安まちまちの展開となった。手掛かり材料難のなか、為替指標やアジア株などを睨みながら神経質な展開が予想される。

信用取引絡みの売りで特に中小型株の下げが目立つ。昨日はやや減少したものの、全体の新安値銘柄数が減少するかが全般底上げのポイントになろう。国内外ともM&A(企業買収)が材料になりつつあり、再編期待のあるセクターへの物色なども。PBRからみた割安感のある銘柄などにリバウンド注目か。

日経平均の予想レンジは9360円−9190円。きょうも5日移動平均線を維持しながら反発が続くかがポイント。一目均衡表では横ばいの転換線9366円や基準線9436円が上値の抵抗となる。東証一部の騰落レシオは昨日で83.0%(25日ベース)。

18日のダウ平均は9.69ドル高と小幅続伸。NASDAQは6.26ポイント高、S&P500は1.62ポイント上昇して終えた。原油価格の下落に連れたエネルギーセクターが重しとなり、ダウ平均は一時75.83ドル安まで下落。一方、アルセロールミタルがUSスチールを買収する可能性があるとの観測が浮上。足もとのM&A材料が好感される流れにより下値では買いが入り、逆に66.45ドル高まで買われる場面もあった。

業種別ではターゲットの決算が好感され一般消費財セクターが堅調、通信やテクノロジーなども上昇した。ドル建てCME225先物は昨晩の大証日中終値と比べ10円安の9230円、円建ては20円安の9220円となった。


話題の銘柄

9501 東京電力/海外事業展開や増配に期待、目標株価2600円→2800円 

三菱UFJMSでは、◇柏崎刈羽原子力発電所の運転が正常化した場合に配当金が70円に増配される可能性、◇ベトナム石油ガス公社とベトナム国内での新規石炭火力発電所案件の共同検討や、「国際原子力開発(仮称)」設立に向けた準備室設置への参加といった最近の海外事業展開への取り組み、----を勘案し、三菱UFJMSカバレッジ電力10社平均にプレミアム25%(従来は15%)を付与。投資判断を「2」→「1」、目標株価を2600円→2800円と引き上げた。今期については原子力設備利用率想定を引き上げたが、原油価格想定(85ドル/バレル)が会社計画想定(77ドル/バレル)よりも高く、スライドタイムラグ(販売単価低下や燃料価格上昇)の影響の利益下振れ幅が大きくなることから、通期業績は会社計画を下回ると見込む。来期については、スライドタイムラグの影響は「なし」と想定。増配の可能性を考慮した。これらを踏まえて、今後の業績を予想。営業利益ベースで、今11.3期を、会社予想1600億円→2600億円(EPS 48.2円)に対し、2328億円→2550億円(EPS 40.8円)、来12.3期を5396億円→5400億円(EPS 204.7円)と増額修正した。
トレーダーズ・ウエブ:http://www.traders.co.jp/


▼円高効果発揮/
ネガティブに受け取らず、ポジティブに利用しよう

AIAの堀内昭利社長(Akitoshi Horiuchi/ President, AIA Business Consulting Ltd.)は昨夜、為替相場について概ね次のようにコメントした----。

早速、海外企業買収に動いた会社があったようで誠に喜ばしい。何でもネガティブに受け取らずポジティブに条件を利用しよう。ついでに食料も石油もガンガン輸入したらどう?民主党のなんとかが95円まで単独介入で上げようという話だが、市場を全く理解していない人たちの発言でもはや何も言うことなし。やってみればいいじゃんか。と言う訳で為替球場の外野席は政治家で満席。(8月18日。夜中。)


▼FX相場予想/
ドル円=86円半ば辺りが短期的な上値目処か?

マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は昨夕から今朝、FX相場の動向について次のようにコメントした----。

<18日> 18日は少しポンドの買いが目立っています。MPCの議事要旨の内容が思ったより良くないということで、買い戻しが入っているようです。ただ、そんなにポジティブになれるような材料でもないので、この上昇は一時的なものになると思います。

ドル円は85.00円に郵貯の買いがあるそうで少し下値が堅くなっていますが、米国経済への見方が非常に弱くなっている現状では、ドルを買っていくことも難しいと思います。ドル円は上げたところを売ってみてもいいかもしれません。86円半ば辺りが短期的な上値目処でしょうか。

ユーロドルは中々下がらなくなって来ました。このまま動かなくなってレンジを形成することになってしまうのではないかと思っています。ここからは、材料難で動きが出づらい相場展開を想定しています。


▼NY金相場/
超弱気だったファンド筋=今度は買いに回ってきた

スタンダード・バンク東京支店(コモディティ・トレーディング)支店代表・副支店長の池水雄一さん(Yuichi Ikemizu/ Head of Commodity Trading, Japan, Standard Bank Plc)は、NY貴金属相場(Overnight Ranges)について、概ね次のようにコメントした----。

Gold

昨日のアジアはやはり大変静か。1225ドル近辺での動きでしたが、ロンドンはオープンと同時に売りが強く、PM Fixingは1218ドルでした。さらに弱そうに見えたのですが、Globexで2000ロット単位のSweep買い(成り行きの買い)が5回ほど出て、Dec Gold 1226を超えるとディーラーたちのショートカバーで一時1233ドルまで上昇。引けは1230ドルでした。あれほど弱気に回っていたファンド筋が今度は買いに回ってきており、またぞろ強気な声が聞こえてくるようになりました。ついこの間までは1100ドルと言っていたのに・・・。(笑)


▼米欧商品市況/
総じて軟調のなか、金は小幅続伸、コーンは期近続伸

投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行のメルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)に掲載された18日の海外商品市況は次のようになった----。

◎NY貴金属引け速報=金を除き反落、テクニカル売りで値を消す

金は小幅続伸。新規材料難から基調の探りあいとなるなか、ドル高を嫌気して前日の安値を下回ったが、戻り歩調となったあと、テクニカル買いで前日の高値を突破した。
銀は急反落。最近の急伸に対する利食い売りが先行、ドル高や金の急落がテクニカル売りを誘って値を消した。ただ、金の急反発や株価・銅の上昇で安値から持ち直した。
プラチナは反落。前日の高値にとどかなかったことから警戒感が台頭、ドル高や金の急落を嫌気して前日の安値を下回り、テクニカル売りを誘って下げが加速した。
パラジウムは急反落。前日高値を上回ったが、500ドルにとどかず反落に転じたあとは、ドル高や金の急落で逆に前日安値を下回った。ただ、金の急反発で持ち直した。

◎シカゴ穀物引け速報=大豆は急反落、コーンは期近が続伸

大豆は急反落。11月限は、強基調を引き継いで昨日の高値を突破したが、ドル高・原油安や単収増加観測で値を消した。小麦高や輸出需要が旺盛なこと、単収に対する不透明感でプラスに切り返したが、気温低下・降雨予報で急速に地合いを弱めた。
コーンは期近が続伸。12月限は、ドル高・原油安や中国が定例入札を週2回に増やしたこと、インディアナ州の単収が前年を上回るとの報告が圧迫したが、小麦高やエジプト向けの大口成約、まばらな生育条件による単収への懸念で今週の高値を更新した。
(オーバルネクスト/シカゴ)

情報提供:株式会社オーバルネクスト:http://www.ovalnext.co.jp/

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ニュース・チェック

★東証1+2部時価総額(18日)=286兆8813億円(前日比+2兆7348億円)

★ニュース・ヘッドライン

午前の東京株式市場=株価は、日銀の追加緩和期待による円高一服で上昇。日経平均 が終値で前日比+95.00円高の9,335.54円、またTOPIXも同+7.19高の842.42、JASADAQ指数は同+0.06高の48.31となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、東証33業種のうち上昇したのは27業種。不動産業、その他金融業、興業などが上位を占めた。

午前の東京外為市場=為替相場は日銀の追加緩和期待で、ドルが堅調に推移も小動き。ドル円相場は85円台後半で推移、ユーロ円は109円台後半で推移している。

★注目企業=IR情報+ニュースリリース

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