過去の投資環境は? 相場はどう変化しているのか?今を知り、未来を読むためには過去の情報も随時追いかけることが重要です。今回は8月24日(火)の金融・経済情報をお送りします。
■経済見通しと円高/
株価9000円台を大幅に割り込む=介入の可能性高まる
大和総研・経済調査部シニアエコノミストの熊谷亮丸さん(Mitsumaru Kumagai / Senior Economist, Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)は23日、先日、2010 年4-6月期GDP一次速報を受け、2010-11 年度の成長率見通しを下方修正したしたが、その理由として、①円高の進行、②海外景気低迷による輸出の伸び悩み、③民主党政権の経済政策修正(11 年度以降の子ども手当満額支給見送りの可能性等)等を勘案した。
このうち、円高の進行に関して、「円高進行の主因である世界的な信用不安は容易に収まりそうもない」として、おおよそ次のような見通しを示した----。
<世界的な「質への逃避」の動きは容易には収まらない?>
真夏の円高が日本経済・金融市場を震撼させている。最近の急速な円高の主因は、世界的な信用不安による「質への逃避」であるが、この動きは容易には収まりそうもない。過去100 年程度の「金融危機」の歴史を検証すると、「①金融危機発生→②財政赤字拡大→③インフレ圧力昂進」というパターンが抽出できる。最近のグローバルなリスク要因(米国の新金融規制とデフレ懸念、欧州の「ソブリンリスク」、世界的な財政引き締め、中国の金融引き締め懸念等)は、全て上記の枠組みの中で位置付けることが可能である。結論として、現在、グローバルな金融市場を震撼させている様々なリスクは決して一過性の問題ではなく、中長期的な世界経済の波乱要因として燻り続けると見られる。さらに、「現時点では、財務省が円売り介入に動きにくい」との観測も、円高に拍車をかけている。
■今週の株式相場/
安値圏で揉み合い続くも、円高対策での日本の対応に注目
みずほ証券・グローバル調査業務部投資戦略室エクイティストラテジストの瀬川剛さん(Tsuyoshi Segawa / Equity Strategist, Shinko Securities Co., Ltd.)は23日、今週の株式相場について次のようにコメントした----。
<今週の予想レンジ=日経平均で8800円〜9300円>
今週の東京市場は引き続き安値圏での揉み合いと予想する。ここ2週と同様に日中の日経平均株価が9000円の大台に接近、材料の重なり次第ではそれを割り込む可能性も考えられる。世界経済の先行きに対する不安が日本株にとって最大の懸念要因という図式に変わりはない。今週も、①米経済指標、要人発言に目を向けざるを得ない一方、②ユーロ相場が象徴するように再び欧州への警戒も台頭しつつあるように見受けされる。当面はこちらへも神経を払わざるを得まい。また、不作為とはいえ、結果として為替相場の動きが保護主義的な枠組みを形作るなかで、③本邦政府・当局も同じスタンスを採り続けるのか、効果に関する百家争鳴を排して行動に打って出るのか、市場が抱く疑問への答えが株価動向に大きな影響をおよぼすのは疑いようがなく、今週最大の注目点であろう。
(注)上記コメントは基本的に原文どおりですが、冒頭の文章、タイトル、小見出しなど、一部編集してあります。
▼今日の株価予想/
日経は9000円割れ試すが、下支えに対する警戒も
T&Cフィナンシャルリサーチ(代表取締役・吉田恒氏/T&C FINANCIAL RESEARCH, INC.)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した----。
東京市場は売りに押される展開へ。米株安に加え為替相場に対する警戒ムードは拭えない。内需関連の下値を拾う動きは一部みられようが、指数を牽引するまでにいたらず。通常取引終了後のグローベックスでは米株先物も弱含み。さらに円高進行などの動きが見られれば、先物主導で下の節目を売り仕掛ける動きなども想定されよう。今晩は米国で7 月の中古住宅販売件数が発表される。昨日の米主要指数の動きなどからも、警戒ムードが特に強まる一日になりそうだ。
日経平均の予想レンジは9100円−9000円。下ブレに警戒する局面に変わりないが、下支えに対する警戒もあり、大台割れは避けたいところだ。
23日のダウ平均は39.21ドル安と続落。デルが買収合意に達していた3PARに対して、HPがデルを上回る内容の買収案を提示。3Mが今年のM&A活動費用を引き上げることを明らかにしたほか、BHPビリトンにTOBを仕掛けられたポタシュにホワイトナイトがあらわれるとの期待が高まった。市場にM&Aマネーが流入期待から、ダウ平均は一時91.08ドル高まで上昇。ただ、景気二番底に対する懸念がくすぶるなか、50日移動平均線(10302ドル程度)付近では戻り待ちの売りに押される展開へ。
NASDAQは20.13ポイント安、S&P500は4.33ポイント下落した。 業種別では特に資本財や素材、テクノロジーセクターなどが軟調。ドル建てCME225先物は昨日の大証日中終値と比べ55円安の9045円、円建ても9045円となった。
話題の銘柄
8136 サンリオ/欧州ロイヤリティが子ども用品から生活雑貨へ展開始動、目標株価1650円
大和CMでは、「11年3月期第1四半期実績は売上高が前年同期比11.0%増の176億円、営業利益は同219.4%増の34億円となった。欧州におけるロイヤリティが、子ども用品から生活雑貨に広がりを見せており、大幅に増加したことが増収増益の背景である」、「欧州におけるライセンスは足元も堅調である。4〜6月のユーロ圏GDPは前年同期比1.7%増と伸長しており、ライセンスビジネスの急激な腰折れリスクは遠のいた。品目、エリアの拡大が続いており、今来期は収益拡大が見込めよう」と指摘。今2011年3月期連結営業利益を会社計画115億円(EPS67.9円)に対し140億円(EPS84.8円)、来2012年3月期164億円(EPS107.7円)と予想。「海外事業の拡大に加え、国内物販、ライセンスも底打ちが見えてきた。直近、株価は上昇しているが依然として割安感があろう」と指摘。今期予想EPS84.8円に対しヒストリカルPER、サービスセクターPERを参考に試算したPER19倍程度を適用し、今後半年から1年程度の目標株価を1650円と設定。レーティングを「3」から「2」へ引き上げた。
トレーダーズ・ウエブ:http://www.traders.co.jp/
■今時「円高」を読む/
「有事」になる前に、円高の芽を摘んで置く方が賢明
昨日の菅首相と白川日銀総裁の電話会談では意見交換にとどまり、同席した仙石官房長官によれば、為替介入の話は一切出なかった、とのこと。オフィス セントポーリア代表の馬渕治好さん(Haruyoshi Mabuchi:CFA/ President, Office Saintpaulia)は23日、日銀としては、何らかのアクションを起こすとしても、9月7日の定例の金融政策決定会合で、という構えのように見えるとし、「追加の金融緩和も為替介入もなし、という判断は、『平時においては』理不尽な判断とは思えない」と語った。
そして同時に、「問題は、今が平時なのかどうか、というところだ」と言う。
「内外の景気格差を見ていると、どうも現在の円相場の水準が妥当とは思いがたい。景気格差は、結局は国をまたいだ投資資金の流れに影響して為替相場を左右するわけだが、日本から脱出しようという企業はあっても、日本に進出しようとか、日本に直接投資を行なおう、といった企業は少ないように思われる。アジア全体で拠点を持つのであれば、日本ではない、といった回答も増えており(表)、日本経済の停滞が、日本に投資をする(円を買う)魅力を著しく落としているようだ。」
▼ドル円相場/
円高対策が出ない⇒日経平均下落、の説明に呆れたね
AIAの堀内昭利社長(Akitoshi Horiuchi/ President, AIA Business Consulting Ltd.)は昨夜、為替相場について概ね次のようにコメントした----。
昼頃に起きてニュースを見ていたら、円高対策が出なかったから日経平均が落ちたみたいな説明をしているので、呆れたね。どこかの証券会社か情報会社の説明をうのみにしてNHKは流しているんだろうけど、暴落でもしているのかと思ったら40円程度の下げだったのでさらに驚いた。NYが週末落ちたからだろうという程度に考えていた私は茫然自失。なんだか、情報操作というか、洗脳作戦というか、そんな感じがしたね。それにしてもこの国はどの政権になってもどの時代になっても円高だからどうのこうの、日銀が無策、こんな話ばかり。政策アドバイザーたちは何を提言しているのかねえ。(8月23日。夜中。)
▼ドル円予想/
上値は重く、どうしても下サイドに進みやすい状況
マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は昨夕から今朝、FX相場の動向について次のようにコメントした----。
<23日> 為替相場は引き続き方向感に乏しい展開となっています。ドル円が少し売られていますが、やはり米国指標が悪くなっているため、ドル円の上値は重たいです。急落は考えにくいですが、この状況では、どうしても下サイドに進みやすくなってきそうです。
海外FX市場サマリー(今朝)
ユーロドルは4日続落。前週末のウェーバー独連銀総裁の発言を受け、欧州の金融緩和が長期化するとの見方が広がる中、ユーロ圏の景況感悪化を背景にしたユーロ売りが出た。高く始まった米国株が下げに転じたことも相場の重しとなった。前週末の安値1.2664ドルや、一目均衡表雲の上限が位置する 1.2663ドルを下抜けると下げ足を速め一時7月13日以来の安値となる1.2647ドルまで値を下げた。格付け会社ムーディーズが欧州ソブリン見通し半期報告で「欧州各国の歳出削減は欧州成長の重しとなるうえ、各国の信用リスクの引き下げリスクを高める」との見解を示したこともユーロ売り材料と見なされた。
ドル円は反落。菅首相と白川日銀総裁の電話会談で、具体的な円高対策が出されなかったことが改めて意識されると、前週末の安値85.19円を下抜けて一時85.09円まで値を下げた。ただ、来月7日の日銀の金融政策決定会合で金融緩和策が発表されることへの期待感もあり、一方的に円高・ドル安が進む展開にはならなかった。対ユーロなどでドル買いが進んだ影響も受けた。
ユーロ円は4日続落。欧州の金融緩和が長期化するとの見方から売りが出たほか、米国株価の失速を受け投資家がリスクを取りにくくなるとの見方から円買い・ユーロ売りが優勢となった。心理的節目である108.00円を下抜けて、ストップロスを巻き込むと一時7月1日以来の安値となる107.65円まで値を下げた。
▼米欧商品市況/
NYパラジウム=急反発、NY粗糖=軒並み上昇
投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行のメルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)に掲載された23日の海外商品市況は次のようになった----。
◎NY貴金属引け速報=まちまち、手掛かり難で方向感を失う
金は軟調。ドル安で上昇したが、金曜の高値にとどかず反転した。ドルの反発で金曜の安値を下回ったが、下げ渋りで地合いを強めた。手掛かり難で方向感を失った。
銀は堅調。夏季休暇で市場参加者が少ないなか、米経済統計の発表がないことから金融市場の値動きが落ち着いたため、手掛かり難から方向感を失って小浮動した。
プラチナは続落。安値拾いの買いが入ったが、自動車販売に対する懸念やドル高加速、株価・金の反落、インパラのスト回避が圧迫し、5週間ぶりの安値に下落した。
パラジウムは急反発。思惑買いが先行したあと、米景気減速懸念やドル高加速、株価反落で押されたが、パラジウム需給のひっ迫見通しをはやして序盤の高値を上回った。
◎NYソフト引け速報=粗糖は軒並み上昇、目先の需給ひっ迫で上値追い
粗糖は軒並み上昇。10月限は、利食い売りなどに押される場面が見受けられたが、引き続き目先の需給ひっ迫懸念やチャート面の強気観などを背景に、一時、3月10日以来の水準へと上昇した。
アラビカ・コーヒーは反落。12月限は、取引開始後に2008年3月5日以来の水準へ一段と上昇した後、利食い売りに押され急落するなど調整場面へと転じた。 (オーバルネクスト/シカゴ)
情報提供:株式会社オーバルネクスト:http://www.ovalnext.co.jp/
メールマガジン登録:http://www.mag2.com/m/0000049479.html
ニュース・チェック
★東証1+2部時価総額(23日)=283兆0294億円(前日比−1兆6760億円)
★ニュース・ヘッドライン
午前の東京株式市場=株価はほぼ全面安の様相。一時、日経平均で9000円割れとなった。日経平均 が終値で前日比−107.86円安の9,008.83円、またTOPIXも同−7.54安の817.25、JASADAQ指数は同−0.16安の47.87となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、東証33業種のうち上昇したのは医薬品、水産・農林業、電気・ガス業の3業種に止まった。
午前の東京外為市場=為替相場はユーロ主導でドル円、クロス円とも大幅下落。ドル円相場は85円台を挟む展開、ユーロ円は107円台前半まで急落した。
★スタンダード・バンク東京支店の池水氏=欧米はやはりholidayムードでほとんど何もなし
スタンダード・バンク東京支店(コモディティ・トレーディング)支店代表・副支店長の池水雄一さんは、NY貴金属相場(Overnight Ranges)について、概ね次のようにコメントした----。「アジアでは一時1230ドルタッチがありましたが、それが一日の高値。欧米はやはりholidayムードでほとんど何もありませんでした。ニューヨークからのレポートはどれも一行。Very quiet day・・・」
★注目企業=IR情報+ニュースリリース
大和証券グループ本社(8601)
■新株予約権方式によるストック・オプションの発行に関するお知らせ
■株主優待制度の拡充について
http://www.daiwa-grp.jp/press/index.cfm
株式会社サイバーエージェント(4751)
■サンリオ人気キャラクターアイテムが多数登場 「Ameba」にてサンリオ50周年記念キャンペーンを展開
http://ir.cyberagent.co.jp/

