過去の投資環境は? 相場はどう変化しているのか?今を知り、未来を読むためには過去の情報も随時追いかけることが重要です。今回は3月1日(月)の金融・経済情報をお送りします。
■デフレ対策と日銀/
一人歩きへ?!インフレ・ターゲッティング政策導入論
クレディ・スイス証券チ−フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は、さまざまな課題を抱えながらも、政治的な要因から日銀は財政維持のためインフレ・ターゲッティング政策の導入を迫れれる、との見方を示した----。
ポイント:
インフレ・ターゲッティングに様々な課題があることは既に指摘した。しかし、国民の目が財政健全化の必要性に向けられる中、政府は、財政の維持可能性を担保するための名目成長率引き上げにより強くコミットするだろう。イギリス型政治主導に傾斜する現政権がインフレ・ターゲッティング政策の正式導入に動き始める可能性を否定できない。「金融緩和で持続的なインフレは起こせない」という主張に国民の誰もが納得しない限り、日銀は劣勢に立たされることになろう。
<リフレ派対日銀の「帰結」とは?>
財政の維持可能性問題と密接に絡んだ形でインフレ・ターゲッティング政策導入論が浮上する。これが弊社の予想である。インフレ・ターゲッティング政策を主導するリフレ派のエコノミスト・政治家が誰になるのか、現時点では予想を立て難いが、向こう2、3ヶ月のうちにより具体的な動きが見えてくるのではないか。
日銀はどのように防戦するのであろうか。既に実質的にはインフレ・ターゲッティングを実施している、といったコメントで逃げ切ることはできないであろう。現政権はイギリス型のインフレ目標値決定プロセスに拘っているからである。また、そもそも、政府は、目標インフレ率について「コアCPI 前年比でみて+1%程度が望ましい」とは考えていない模様である。
▼世界経済と長期投資/
新興国中心の世界経済発展で、長期資金ニーズ急拡大
さわかみ投信・社長の澤上篤人さん(Atsuto Sawakami/President, Sawakami Asset Management Inc.)は、「新興国中心に世界中で成長を求めるエネルギーは爆発している」として、長期投資の役割について次のように語った----。
経済インフラの建設からエネルギーなどの資源開発や生産力増強投資まで、お金はいくらあっても足らない。こうなってくると、やはり長期投資家の出番となる。そこで、世界の機関投資家中心に運用担当者たちが短期指向で「買えば上がる」の楽な株式投資を覚えてしまった点は重い足カセとなる。どんな問題? 世界の成長に長期スタンスで堂々と資金供給できる主体が少なくなってしまったことだ。
世界の投資ニーズはエネルギー・工業原材料・食料・水といったモノの供給体制確立に向かっている。また、地球温暖化阻止など環境投資も高まる一途である。これらのどれもが長期スタンスの資金ニーズであり、本格的な長期運用を展開できる個人投資家や機関投資家がどんどん台頭してくるだろう。
▼今日の株価予想/
もみ合いへ、中国PMIの結果に対する反応に注目
T&Cフィナンシャルリサーチ(代表取締役・吉田恒氏/T&C FINANCIAL RESEARCH, INC.)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した----。
東京市場はもみ合いへ。日経平均は朝方はCME225先物(円建て、10160円)にサヤ寄せが予想されるが、中国のPMI(市場予想は55.2)が発表される10時頃までは様子見で上値の重い展開か。結果次第では金融引き締め懸念が一段と強まる可能性がある一方、好調な結果に対しては日本株(新興国関連など)の反応が注目される。
日経平均の予想レンジは10200円−10050円。今週も雲の下限値(10029円)や200日移動平均線(26日、10031円)などの水準を意識して、徐々に下げが緩やかになる25日移動平均線を超える動きに繋がっていくかどうかが焦点となる。
東証1部の騰落レシオは74.6%と売られ過ぎとされる70%に近い水準。外部要因以外に売り込む理由はないが、日経平均やTOPIXの先週末の戻りの鈍さに加え、週前半は5日移動平均線が再び下落することから、下押す場面があっても不思議ではない。
26日のダウ平均は4.23ドル高と小幅反発。NASDAQは4.04ポイント高、S&P500は1.55ポイント上昇した。ダウ平均は1月の中古住宅販売件数の軟調な結果を受けて、朝方は48ドル安まで下落する場面もあったが、10−12月期GDP(改定値)や2月のシカゴ購買協会指数の好調な結果に対して見直し買いが優勢となり、前日終値を意識して小幅高の推移が続いた。業種別では金融や資本財、一般消費財などが上昇。ドル建てCME225先物は先週末の大証日中終値に比べ60円高の10160円、円建ては60円高の10160円となった。
話題の銘柄
4202 ダイセル化学工業/12.3期の過去最高益更新が視野に、目標株価580円→800円
みずほ証券では、◇液晶表示向けフィルム用酢酸セルロース(TAC)の出荷増、◇子会社ポリプラスチックスの収益改善、----を主な理由として、みずほ証券業績予想を上方修正した。従来より、中期的な成長シナリオには液晶関連と自動車関連がそろって回復することが不可欠という見方を示しており、今回、TACおよび自動車エアバッグ用インフレータ(ガス発生装置)の出荷数量増や、合成樹脂の収益性に改善がうかがえることから、12.3期に過去最高益(07.3期経常利益347億円)が更新される可能性が高まったと判断した。具体的には、経常利益ベースで、今10.3期を、会社予想180億円(EPS 25.3円)に対し、135億円→188億円(EPS 26.7円)、来11.3期を170億円→285億円(EPS 43.5円)、12.3期を210億円→360億円(EPS 53.4円)と上方修正。投資判断を「ニュートラル」→「アウトパフォーム」、目標株価を580円→800円と引き上げた。
トレーダーズ・ウエブ:http://www.traders.co.jp/
■対ドル相場予想/
リスク選好的=高金利・資源国通貨が上昇、円が下落
大和総研・投資調査部・為替ストラテジストの亀岡裕次さん(Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)は26日、主要通貨のドルに対するパフォーマンスをみると、3ヶ月前比では軒並み下落しているとし、「ユーロを筆頭に、他の欧州通貨や高金利通貨なども大幅に下落する一方、円の下落率は小さい」と語った。
1ヶ月前や1週前と比べると円が上昇していることも考え合わせると、「リスク回避の効果が大きかった」といえる。特に先週1週間については、ユーロやそれに連動しやすいスイスフランよりも高金利通貨や資源国通貨の下落が大きく、「ユーロ圏の信用不安よりも経済指標悪化が世界全体のリスク回避を招いたようだ」と言う。
ただ、亀岡さんは「1−2 月の欧米経済指標悪化の一部は、冬場の寒波と悪天候、あるいは1 月下旬から2 月上旬にかけての株安などが影響した可能性である」。そうだとすれば、株価もその後は反発しているので、指標の悪化は続きにくい。
■FX投資戦略/
現在、新しい相場水準、相場ゾーンを探る動き
AIAの堀内昭利社長(Akitoshi Horiuchi/ President, AIA Business Consulting Ltd.)は昨夜、為替相場について概ね次のようにコメントした----。
戻り相場の鈍さに驚いている。これはいかにしこってしまっている玉が大きいかという証明みたいなものだ。市場は現在、新しい相場水準、相場ゾーンを探る動きに転じており、今までとは頭を切り替えておいたほうが良いだろう。こっちは活発に動いてくれればいいだけだけどね。(2月26日。夜中)
▼FX相場予想/
ドル円=ポンド円下落もあり、小幅ながら6日続落
マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は今朝、FX相場の動向について次のようにコメントした----。
海外FX市場サマリー(今朝)
ユーロドルは3日続伸。序盤、1.35ドル台半ばまで下押しする場面があったが、ドイツ復興金融公庫(KFW)によるギリシャ国債買い入れの思惑からユーロ買いが強まると、1.36ドル台半ばに観測されていたストップロスを巻き込んで一時1.3683ドルまで値を上げた。金や原油など商品相場が上昇したことも相場を支えたほか、市場関係者からは「ロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングで月末要因のユーロ買いが入った」との声が聞かれた。
もっとも、買い一巡後は伸び悩む展開に。ギリシャ情勢への不安が残るため上値追いの機運が高まらなかったうえ、23日の高値1.3693ドルを意識した戻り売りに上値を抑えられると、利益確定の売りが目立ち上値を切り下げた。「心理的節目の1.3700ドルには売り注文が観測されている」との指摘もあった。
ドル円は小幅ながら6日続落。欧州の取引時間帯に、英国の景気や財政への懸念からポンド円が下落すると、対ドルでも円買いが強まった流れを引き継いで始まった。ニューヨーク市場に入ると、全米リアルター協会(NAR)が発表した1月の米中古住宅販売件数が予想より弱い内容となったことを受けて、米住宅市場の回復期待が後退。米国株が一時下げに転じ米長期金利が低下したため、売りが広がった。昨日の安値88.80円を下抜けると、ストップロスを巻き込んで一時88.74円まで値を下げた。対欧州通貨や資源国通貨でドル売りが進んだ影響もあった。
米商務省が発表した 10−12月期の米国内総生産(GDP)改定値は実質で前期比年率5.9%増と速報値、市場予想平均の5.7%増を上回った。ただ、同時に発表された個人消費が1.7%と予想の2.0%を下回ったほか、GDPを「過去の数値」とみなす空気もありドル買いでの反応は限定的だった。
ユーロ円は反発。ただ、ニューヨーク市場に限れば、もみ合いの展開だった。予想を下回る米住宅指標をきっかけにドル円が売られたタイミングで一時120.51円まで値を下げたものの、その後はドイツのギリシャ支援の可能性に言及した報道を手掛かりに、一転買い戻しが優勢となった。フィキシングに絡んだユーロ買いの影響もあって、欧州時間に付けた日通し高値121.66円に接近する場面があった。もっとも、引けにかけては121.00円を挟んだ小動きに終始した。
▼今週の債券相場/
10年305回債利回り=1.265〜1.325%と予想
シティグループ証券・投資戦略部、経済・金利戦略グループ、チーフストラテジスト(マネジングディレクター)の佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Citigroup Securities Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした----。
今週の債券相場見通し
今年初めて、10 年国債利回りは1.30%を割り込んだ。辛抱し切れず、それより高い利回りで売った向きも少なくないが、最初の1.20%台は戻り売りの好機となっていよう。5年の0.40%台も概ね同様である。しかし、それは同時にキャッシュを生むことになる。
3 月は目先の長期・超長期債の入札ラッシュより、余資の存在などマクロ・ベースの需要の強さに重きをなすべきと考えている。市場の目線は先物(の買戻し)から、現物へと移行しよう。もちろん、1.20%台は一時的である可能性は否定しない。しかし、我々は昨年12 月1 日の1.190%を下回るポテンシャルのある強気相場に引き続き期待している。今週の10 年305 回債利回りは1.265〜1.325%と予想する。イールド・カーブは今週というタームだけなら、パラレルから若干、スティープ化と見込む。
▼今週の長期金利/
弱含み継続だが、高値警戒感強く1.20%台では下げ渋る
三菱UFJ 証券・デットリサーチ部チ−フ債券ストラテジストの石井純さん(Jun Ishii/ Chief Fixed Income Strategist, Mitsubishi UFJ Securities Co.,Ltd.)は今朝、長期金利(債券相場)見通しについて、概ね次のようにコメントした----。
<予想レンジ>
・長期金利(#305) 1.280%〜1.320%
・債券先物(3月限) 139.65円〜134.00円
<シナリオ>
長期金利は円高/株安傾向をにらみながら弱含み継続。ただし相場の高値警戒感が根強いため、1.20%台では下げ渋る。半面、中短期債利回りは、「質への逃避」の思惑や債券先物の買い戻し、さらには国債償還対策の台頭などを背景に限界的な低下余地を模索。イールド・カーブはブル・スティープ化の傾向。
ポイントは(1)円高/株安地合いは醸成する金利低下圧力〜その1・円高、(2)円高/株安地合いは醸成する金利低下圧力〜その2・株安、(3)3月前半のブル・スティープ化を演出しそうな債券需給/投資家動向。
■NY白金予想/
08年水準1800〜2000ドルへの上昇が見込まれる
エース交易ホームトレード部シニアアナリストの陳晁熙(チン・チョウキ)さん(Chen Chaur-Shi)は、NY白金先物相場について、1800ドルを目指すとして、概ね次のようにコメントした----。
<白金ETFの投資残高=2月16日時点で約8.2トンと急増>
ジョンソン・マッセイ社が昨年11月に発表した需給見通しによると、世界の自動車触媒需要は2008年の115.1トンから2009年には77.2トンに急減する見込みだが、宝飾品需要は42.4トンから76.2トンへと増加している。しかし、中国需要の内訳は、自動車需要が5.8トンから6.7トン増加、宝飾品需要は26.4トンから54.5トンへと倍増している。
▼NY金相場/
ほぼ1080-1130ドルのレンジはまだ抜けない
スタンダード・バンク東京支店(コモディティ・トレーディング)支店代表・副支店長の池水雄一さん(Yuichi Ikemizu/ Head of Commodity Trading, Japan, Standard Bank Plc)は、NY金相場(Overnight Ranges)について、概ね次のようにコメントした----。
Gold&Silver
先日の中国のIMFの金買取のうわさは記事を書いた本人が、うわさであることを認めたことによって否定されました。やっぱり。しかしそれでもゴールドはしっかりで一週間を終えました。高値はニューヨークでの1118ドル。そして引けは1117ドルでした。明らかに根拠のないうわさでもマーケットのsentimentに影響を与えるのですね。先週前半は弱気マーケットだったのが、このうわさで弱気筋が手を引いてしまったような感じです。ただ1120ドル以上は実需からの買いはなく、逆に売り戻しが出てきており、このあたりはとりあえずの天井のようなきがします。おおまかに1080-1130くらいのレンジはまだ抜けないですね。
▼米欧商品市況/
NY貴金属=ユーロ高で続伸、シカゴ大豆=急反発
投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行のメルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)に掲載された26日の海外商品市況は次のようになった----。
◎NY貴金属引け速報=続伸、ユーロ高に支援される
金4月限は、独政府が政府系金融機関を通してギリシャ国債を買い入れる可能性があると報じられ、ユーロが上昇したことなどに支援されて堅調となった。銀3月限は、ユーロ高や株高、金堅調などを受けて続伸した。
プラチナ4月限は、ユーロ高や株高などに支援されて堅調となった。パラジウム3月限は、ユーロ高や他商品の上昇などを受けて続伸した。
◎シカゴ穀物引け速報=大豆は急反発、コーンも反発
大豆は急反発。ユーロ・ドルの上伸が商品全般に支援材料となったうえ、2009年第4四半期の米国内総生産改定値が予想外に上方修正されたことや、中国向け輸出成約などで、月末・週末前のショートカバーが上伸を主導し、前日の急落に対する修正高となった。なお、期近3月限がこの日、受渡通知開始日を迎えたが、受渡通知量は430枚と、事前予想レンジ内となった。
コーンは反発。ユーロ・ドルの上伸が商品全般に支援材料となったうえ、2009年第4四半期の米国内総生産改定値が予想外に上方修正されたことや、直近の高値を抜けてテクニカルが好転したことなどで週末・月末前のショートカバー主体に堅調に推移した。ほぼ6週間ぶりの高値を付けた。(オーバルネクスト/シカゴ)
情報提供:株式会社オーバルネクスト:http://www.ovalnext.co.jp/
メールマガジン登録:http://www.mag2.com/m/0000049479.html
ニュース・チェック
★東証1+2部時価総額(26日)=302兆7126億円(前日比+9826億円)
★ニュース・ヘッドライン
午前の東京株式市場=株価は、米国株の堅調や円安気味を好感して小幅上昇。日経平均 が終値で前日比+48.41円高の10,174.44円、またTOPIXも同+5.73高の899.83、JASADAQ指数は同+0.65高の51.12となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、東証33業種のうち上昇したのは30業種。銀行業、石油石炭製品、ゴム製品などが上位を占めた。
午前の東京外為市場=為替相場はやや円安気味の展開。ドル円相場は88円台から89円台前半に反発、ユーロ円は121円台前半で推移している。
★注目企業=IR情報+ニュースリリース
大和証券グループ本社(8601)
■大和証券、日本生命の一時払終身保険 「ロングドリーム(円建)」を販売開始
http://www.daiwa-grp.jp/press/index.cfm
三菱商事・ユービーエス・リアルティ株式会社
日本リテールファンド投資法人(8953)
■ラサール ジャパン投資法人との合併成立に関するお知らせ
http://r26.smp.ne.jp/u/No/117671/58FB5abBeAG6_677/100301001.html
松井証券株式会社(8628)
■2011年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債の消却に関するお知らせ
http://www.matsui.co.jp/company/index.html
いちよし証券(8624)
■自己株式立会外買付取引(ToSTNeT−3)による自己株式の取得結果に関するお知らせ
http://www.ichiyoshi.co.jp/stockholder/pdf/20100226_jikokabu_j.pdf
株式会社ディー・エヌ・エー(2434)
■個人投資家向け会社説明会開催のお知らせ
開催日:2010年3月24日(事前申込制)
http://www.dena.jp/ir/index07.htmlhttp://www.dena.jp/ir/
株式会社サイバーエージェント(4751)
「Ameba」が著名人ブロガーのクチコミを集約した「芸能人・有名人ネタ」を開設
http://ir.cyberagent.co.jp/

