過去の投資環境は? 相場はどう変化しているのか?今を知り、未来を読むためには過去の情報も随時追いかけることが重要です。今回は3月9日(火)の金融・経済情報をお送りします。
■日銀・金融政策/
来週の決定会合から日銀vs.政府のバトルが本格化
クレディ・スイス証券チ−フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は、日銀が政治的な圧力を弱めることを目的に能動的に緩和措置を追加するとしながらも、来週の決定会合から日銀と政府のバトルが本格化する、と予想する----。
ポイント:
政府によるインフレ・ターゲット政策導入を阻止したいと考えている日銀にとって、政策オプションは基本的に2つある。第1には政治的な圧力を弱めることを目的に能動的に緩和措置を追加し、それをプレイアップすることであり、第2 にはいずれ追加緩和に踏み込まざるを得なくなることを見越し、緩和措置を温存することである。日銀は、どうやら第1 のオプションを選択するようである。しかし、日銀が能動的に追加緩和を決定したからと言って、政府のインフレ・ターゲッティング政策導入に対する姿勢は変化しまい。追加緩和が予想される来週の金融政策決定会合から、日銀と政府の本格的なバトルが始まることになる。
<インフレ・ターゲッティング政策導入への姿勢は不変>
日銀が能動的に追加緩和を決定したからと言って、政府のインフレ・ターゲッティング政策導入に対する姿勢は変化しないだろう。インフレ・ターゲッティング政策は、現時点で導入すれば、金融リフレを強く促進するものであるが、民主党政権の意図は短期的な金融リフレにのみあるわけではない。彼らは政策決定プロセスの変更にこだわっているのである。
■今週の株式相場/
週前半に株価水準を切り上げた後、揉み合い商状へ
みずほ証券・商品企画グループ投資情報部エクイティストラテジストの瀬川剛さん(Tsuyoshi Segawa / Equity Strategist, Shinko Securities Co., Ltd.)は8、今週の株式相場について次のようにコメントした----。
<今週の予想レンジ=日経平均で10400円〜10700円>
今週の東京市場は週前半に株価水準を切り上げた後は揉み合い商状と予想する。米国経済の先行きに関する不透明感およびソブリン・リスクの後退を主因として米国市場の①センチメントが好転、これを織り込む動きから今週の東京市場は始まると思われる。日銀が追加緩和策を検討しているとの観測や政府・財務省による外為特会の借り入れ上限の引き上げなどを受けて円高への警戒感が和らいでいることも引き続き日本株を支える格好となろう。週後半は②米国および中国の経済指標や裁定買い残のロール状況を見極めたいとの雰囲気が広がり、全体相場は揉み合い商状に戻ると考える。次週に予定される、諸々の③重要イベントへの警戒も週末接近に連れて高まるのではないか。(注)上記コメントは基本的に原文どおりですが、冒頭の文章、タイトル、小見出しなど、一部編集してあります。
▼今日の株価予想/
予想レンジ=10450円−上値抵抗線10650円
T&Cフィナンシャルリサーチ(代表取締役・吉田恒氏/T&C FINANCIAL RESEARCH, INC.)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した----。
東京市場は小幅反落へ。直近2日間の大幅上昇のあとだけに様子見スタートが予想される。主力株の一角には買いが続くものが予想され、指数も上値をトライする動きが見られそうだ。昨晩の海外市場の動向や材料的にも売り込みづらい状況に変わりない。
日経平均の予想レンジは10450円−10650円。10450円処までの反落も予想されるが、リーマンショック前の2008年6月戻り高値と今年の1月15日高値を結んで延長した上値抵抗線(9日は10650円前後)まで到達する動きが見られそうだ。
2月の景気ウオッチャー調査では景気の現状判断DIが3カ月連続で改善。内閣府は2カ月ぶりに基調判断を上方修正した。中国の利上げや欧州リスクに対する警戒感が強いなか、景況感や業績改善期待を積極的に織り込む動きはまだ限定されようが、きょうでも外部環境次第では先物が指数を引っ張っていく展開などは十分に考えられる。
8日のダウ平均は13ドル安と小幅に反落。S&P500は0.20ポイント安、一方NASDAQは5.86ポイント高と連日で昨年来高値を更新した。AIGがアリコ事業を生保大手メットライフへ売却合意するなどの材料はあったが、前日の大幅上昇のあとだけに上値の重い展開が続いた。通信や一般消費財、テクノロジーセクターが全般的に買われた。個別ではAIGが3.6%高、メットライフが5.1%高。シスコ・システムズは3.7%高で終了。ドル建てCME225先物は昨日の大証日中終値に比べ45円高の10625円、円建ては40円高の10620円となった。
話題の銘柄
7966 リンテック/再来期は過去最高益にトライ、適正株価2000〜2100円
大和証券CMでは、「今来期の当社業績予想を大幅に増額する。営業利益は今期100億円(前期比18%増)、来期132億円(同32%増)となろう。再来期は新規に156億円(同18%増)を予想、08年3月期の過去最高益(149億円)を4期ぶりに更新すると考える」、「最高益更新までの道のりは、(1)LCD・半導体・セラミックコンデンサなど電子材料関連の回復と成長回帰、(2)収益性の高い太陽電池用バックシートの成長(同売上は08年3月期25億円、再来期予想107億円)、(3)汎用粘着製品における合理化効果の発現、である。バックシートの競争は激しいが、フッ素系フィルムを貼り合わせる代わりに独自のフッ素系樹脂をコーティングした同社製品はコストパフォーマンスが高く、今後も価格競争力を維持すると考える。一般のシール・ラベル材料など、汎用粘着製品の需要は緩やかな回復を想定。しかし、同社はリーマンショック以前の好況期から、電子材料の増産対応に加え、成熟製品の合理化投資も戦略的に行ってきた。生産性向上による利益改善が期待できよう」と指摘。今2010年3月期連結営業利益を従来予想75億円(EPS68.8円)から100億円(EPS90.0円)へ、来2011年3月期同100億円(EPS91.3円)から132億円(EPS119.1円)へ増額し、新たに2012年3月期連結営業利益を156億円(EPS137.6円)と予想。今後半年から1年程度の適正株価を来期予想PER17倍、再来期15倍の2000〜2100円と設定。レーティングを「3」から「2」に引き上げた。
トレーダーズ・ウエブ:http://www.traders.co.jp/
▼FX相場予想/
FX市場=騒いでいたのは午前中(8日)のみ
AIAの堀内昭利社長(Akitoshi Horiuchi/ President, AIA Business Consulting Ltd.)は昨夜、為替相場について概ね次のようにコメントした----。
騒いでいたのは午前中のみ。私を起こすためにやっているのだと思った。結局、たいした相場ではないし。嫌な奴ら。私は土日も働くから、疲れが月曜に出る。月曜休日にしておいたのだが、NYの奴ら月曜の午前中狙ってくるので休めずに結局いつも休みなし。ってなわけで、ブーイング。(3月8日。夜中)
▼海外FX相場/
ユーロドル=小幅ながら続伸も、ポンド急落に連れ安
マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は今朝、FX相場の動向について次のようにコメントした----。
海外FX市場サマリー(今朝)
ユーロドルは小幅ながら続伸。サルコジ仏大統領が7日、ギリシャを救済する用意がある旨を示したことや、日本・アジア株相場の上昇を材料に一時 1.3705ドルまで上昇した影響が残った。ただ、欧米市場では上値の重さが目立った。1.37ドル台には断続的に売り注文が観測されているとの指摘があり、上値の重さを嫌気した売りに押された。英中銀による一段の金融緩和観測や英政局の先行き不透明感などが引き続き意識される中、ポンドドルが大幅に下落するとユーロドルもつれて値を下げた。アジア時間の安値1.3615ドルを下抜けて、一時1.3605ドルまで値を下げた。
ドル円はほぼ横ばい。欧州市場では、ユーロに対して国内輸出企業からまとまった規模の円買いが入った影響で、一時90.15円まで値を下げる場面があった。ただ、その後はもみ合いの展開に。欧州通貨やカナダドル絡みの取引が中心となり、90.30円前後を挟んだ小動きに終始した。今日の高値はアジア時間に付けた 90.69円で値幅は54銭程度だった。
ユーロ円は続伸。アジア市場で、一時123.90円まで上昇した影響が残ったものの、欧米の取引時間帯に限れば上値が重かった。ポンド円の下落につれた売りが相場の重しとなったほか、米株式相場の上値が重めだったことが持ち高解消の売りを誘い一時 122.83円まで値を下げた。
▼今日の債券相場/
相場はもみ合い、後場には強含みに転じると予想
シティグループ証券・投資戦略部、経済・金利戦略グループ、チーフストラテジスト(マネジングディレクター)の佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Citigroup Securities Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした----。
本日の想定レンジとコメント
昨日の相場は米国金利や株価の上昇の割に底堅かったと言って良いだろう。日銀に対する金融緩和強化の期待などを通じた地合い好転が効いている。加えて、本日実施の30 年国債入札への不安も乏しいようだ。来月まで3 ヵ月連続の入札となるものの、2.3%クーポンの新発に対する最終投資家の需要は根強いと考えられる。本日の相場はもみ合い、後場には強含みに転じると予想する。イールド・カーブはブルになっても多少のフラット化と見込む。
▼今日の長期金利/
中短期債買いとヘッジ売りとの綱引きでもみ合い
三菱UFJ 証券・デットリサーチ部チ−フ債券ストラテジストの石井純さん(Jun Ishii/ Chief Fixed Income Strategist, Mitsubishi UFJ Securities Co.,Ltd.)は今朝、長期金利(債券相場)見通しについて、概ね次のようにコメントした----。
<予想レンジ>
・長期金利(#306) 1.310%〜1.320%
・債券先物(3月限) 140.05円〜140.20円
<シナリオ>
長期金利はもみ合い。円安/株高の一服と(日銀による)追加緩和期待を背景とした中短期債買いと、米債軟調や30年債利付国債入札(12:45結果発表予定)を警戒したヘッジ売りとの綱引き。
債券先物チャート
3月限の日足は上影小陽線で前日の陽コマにはらみ、伸び悩んだ。
【チャート・ポイント】
140.48円:09年のザラバ最高値(12月1日)
140.38円:09年12月9日のザラバ高値
140.32円:09年12月21日のザラバ高値
140.27円:3月5日のザラバ高値
<140.20円:本日の東証3月限予想レンジ上限>
≪140.16円:昨日のLIFFE先物3月限終値≫
≪140.12円:昨日の東証3月限終値、前日比▲0.07円≫
<140.05円:本日の東証3月限予想レンジ下限>
139.98円:5日移動平均
139.91円:転換線
139.65円:20日移動平均
139.46円:10年の始値
139.43円:マド埋め(2月23日ザラバ高値)
139.48円:基準線
139.51円:雲上辺(本日)
138.89円:50%水準(137.29円→140.48円)
139.39円:雲下辺(本日)
138.56円:1月8日のザラバ安値
138.51円:マド埋め(09年11月12日のザラバ高値)
137.29円:09年11月9日のザラバ安値
▼債券市場ウォッチ/
年度末に向け、生損保の超長期国債買い越し膨らむ
シティグループ証券・投資戦略部、経済・金利戦略グループ、チーフストラテジスト(マネジングディレクター)の佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Citigroup Securities Ltd.)は、銀行と生保の
<銀行に潤沢な余資が存在する状況は続いている>
昨日、全国銀行協会は2 月末の預金貸出金速報を発表した。それによれば、預金(総預金)残高は558 兆6,036 億円と、前月比2 兆4,992 億円増(0.4%増)、前年比11兆3,816 億円増(2.1%増)となった(図表1、以下同じ)。前月末は年末の反動などから減少したが、2 月末はそれを上回る増加となった。一方、貸出金は422 兆2,708 億円。前月比の減少は4,566億円(0.1%減)にとどまったが、前年比のそれは9 兆7,923億円(2.3%減)と1 月末よりも大きくなった。
したがって、預貸金ギャップは136 兆円強まで膨らんだ。なお、前年比21 兆円強の増加は1 月末とほとんど変わっていない。銀行に潤沢な余資が存在する状況は続いている。2 月の数字は発表されていないものの、4 日付の本レポートで伝えたとおり、「国内銀行の資産・負債等」(日本銀行)では、1月末の国内銀行が保有する公社債残高は過去最高を更新している(図表2)。
▼NYプラチナ相場/
一時1600ドル回復し、2月上旬以来の高値圏
スタンダード・バンク東京支店(コモディティ・トレーディング)支店代表・副支店長の池水雄一さん(Yuichi Ikemizu/ Head of Commodity Trading, Japan, Standard Bank Plc)は、NY貴金属相場(Overnight Ranges)について、概ね次のようにコメントした----。
PGMs ドルの動きに左右されているゴールドと対照的にプラチナは堅調を維持。一時1600ドルを回復してシルバーと同様に2月上旬以来の高値圏。インドの新車販売が2月43%増というニュースがあり、需要はしっかりのようです。また南アの電力公社エスコムに対する政府の追加融資が難しいとのニュースが出て、また電力の懸念がプラチナ相場を支えています。Pt-Auのスプレッドも再び500ドルに向かう勢い。パラジウムはETFの残高が先週4.2%の増加。
▼米欧商品市況/
NY原油=期近は続伸、プラチナ4月限=急反発
投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行のメルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)に掲載された8日の海外商品市況は次のようになった----。
◎NY貴金属引け速報=プラチナを除き反落、米引締め観測によるドル高が圧迫
ニューヨーク貴金属は、プラチナを除き反落。ニューヨーク金、銀ともに反落。
金4月限は、外部市場の方向感が定まらなかったことから、金曜の終値をはさんでもみ合ったが、米金融引締め観測でドル高が加速し、戻り売りで金曜の安値を下回った。
銀5月限は、ドル安や原油・株価高で金曜の高値を抜いたが、米金融引締め観測によるドル高や金の急反落、原油・株価の反落を嫌気して、逆に金曜の安値を割り込んだ。
プラチナ系貴金属(PGM)はまちまち。
プラチナ4月限は急反発。2月のインドの自動車販売が過去最高を記録したことやプラチナETFの活況、パラジウムに対する出遅れ感で節目の1600ドルを突破した。
パラジウム6月限は急反落。投機買いで一代高値を更新したが、米金融引締め観測によるドル高加速や原油・株価の下落、他の貴金属の急反落を嫌気して上昇が一服した。
◎NY原油引け速報=期近は続伸、ドル下落などで2カ月ぶりの高値
ニューヨーク原油は期近が続伸。夜間取引で期近はドル下落などから2か月ぶりの高値を付けたが、立会い開始後は早めの利食い売りなどに押されるなど高値調整場面となった。
(オーバルネクスト/シカゴ)
情報提供:株式会社オーバルネクスト:http://www.ovalnext.co.jp/
メールマガジン登録:http://www.mag2.com/m/0000049479.html
ニュース・チェック
★東証1+2部時価総額(08日)=313兆9794億円(前日比+5兆4915億円)
★ニュース・ヘッドライン
午前の東京株式市場=株価は、米国株の軟調や円高進行を受けて小幅下落。日経平均 が終値で前日比−27.88円安の10,558.04円、またTOPIXも同−2.50安の924.81、JASADAQ指数は同+0.64高の52.27となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、東証33業種のうち上昇したのは7業種。その他製品、不動産業、金属製品などが上位を占めた。
午前の東京外為市場=為替相場は主要通貨に対して円が全面高の展開。ドル円相場は90円を挟む展開で推移、ユーロ円は122円台半ばで推移している。
★注目企業=IR情報+ニュースリリース
株式会社サイバーエージェント(4751)
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